当科では、呼吸器疾患と腫瘍内科の診療を中心に行っています。
呼吸器疾患は、気管や気管支、肺に起こる全ての病気を含んでおり、日常よく見かける病気が多数あります。腫瘍（がん）は、日本人の死因1位となって久しく、最も重要な病気の一つとなっていますが、最近では薬剤による治療が急速に進歩してきている病気でもあります。
対象となる疾患は、がん、COPD（肺気腫、慢性気管支炎）、間質性肺炎・肺線維症、肺炎、気管支喘息、睡眠時無呼吸症候群など多彩です。具体的には、「咳や痰が止まらない」、「血痰が出た」、「息が切れる」、「胸が痛い」、「眠っているときに息が止まることがある」などの症状や健康診断やがん検診で“異常がある”と言われたという方を中心に拝見しています。
難治の病気には、がん（清家正博教授、久保田馨教授、廣瀬敬教授）、COPD・気管支喘息（日野光紀教授）、間質性肺炎・肺線維症（吾妻安良太教授、齋藤好信准教授）などの専門医が診療を行いますので、このような病気をご心配の方は是非ご受診ください。
がんについては、特に肺癌の領域で、遺伝子診断による効果、副作用の予測、新薬による治療など最先端の方法を取り入れながら、新しい治療法の開発に力を尽くしており、世界最高の雑誌にも多くの論文が取り上げられています。厚生省が難病に指定している肺線維症（特発性間質性肺炎）、サルコイドーシス、びまん性汎細気管支炎（DPD）などの診療に関しては、長年厚生労働省研究班の施設として、日本におけるこの領域の診療の進歩のために努力し、肺線維症の新薬開発で、世界トップクラスの評価を受けています。
入院患者さんには、精密な検査や外来ではできない治療に当たり、診断の難しい病気や重症の場合でも、層の厚い医師集団が結束して診断および治療を進めます。

付属病院のみならず、武蔵小杉病院、多摩永山病院、千葉北総病院の4大学病院に加えて、市ヶ谷駅の近くに「日本医科大学呼吸ケアクリニック」を開設し、COPD（慢性閉塞性肺疾患）、気管支喘息や、睡眠時無呼吸症候群診療などの専門外来を行っていますので、合わせてご利用ください。「人に優しい先進医療」をお約束致しますので、安心して遠慮なくご受診頂きたいと思います。